T1204 - User Execution
概要
An adversary may rely upon specific actions by a user in order to gain execution. Users may be subjected to social engineering to get them to execute malicious code by, for example, opening a malicious document file or link. These user actions will typically be observed as follow-on behavior from forms of Phishing.
While User Execution frequently occurs shortly after Initial Access it may occur at other phases of an intrusion, such as when an adversary places a file in a shared directory or on a user's desktop hoping that a user will click on it. This activity may also be seen shortly after Internal Spearphishing.
Adversaries may also deceive users into performing actions such as:
- Enabling Remote Access Tools, allowing direct control of the system to the adversary
- Running malicious JavaScript in their browser, allowing adversaries to Steal Web Session Cookies(Citation: Talos Roblox Scam 2023)(Citation: Krebs Discord Bookmarks 2023)
- Downloading and executing malware for User Execution
- Coerceing users to copy, paste, and execute malicious code manually(Citation: Reliaquest-execution)(Citation: proofpoint-selfpwn)
For example, tech support scams can be facilitated through Phishing, vishing, or various forms of user interaction. Adversaries can use a combination of these methods, such as spoofing and promoting toll-free numbers or call centers that are used to direct victims to malicious websites, to deliver and execute payloads containing malware or Remote Access Tools.(Citation: Telephone Attack Delivery)
管理者によるコメント
T1204「User Execution」(ユーザー実行) は、攻撃者が送り込んだ悪意のあるファイルやリンクを、「ユーザー自身の手で」実行・クリックさせる手法です。
技術的な脆弱性(バグ)を突くのではなく、人間の心理的な隙やミスを突く「ソーシャルエンジニアリング」と密接に関わっています。
1. 概要
この手法で攻撃者は、「高度な脆弱性悪用(エクスプロイト)を使わずとも、システム内部でコードを動かすこと」を実現します。
*何を実現できるのか
- 初期侵入: ユーザーが「実行」ボタンを押すことで、セキュリティソフトの警告をユーザー自ら無視させ、マルウェアを確実に起動させます。
- 検知の回避: ユーザーが意図して起動したプロセスとして扱われるため、一部の動的解析において「正規の操作」と誤認される可能性があります。
2. 攻撃の種類(サブテクニック)
攻撃者は、ユーザーが日常的に行う「開く」「クリックする」という動作に罠を仕掛けます。
- T1204.001: Malicious Link(悪意のあるリンク):
- メールやチャットで送られてきたURLをクリックさせ、ブラウザを介してマルウェアをダウンロードさせたり、偽のログイン画面に誘導したりします。
- T1204.002: Malicious File(悪意のあるファイル):
- 添付されたファイル(.exe, .vbs, .lnk, .docmなど)をダブルクリックさせます。
- 「請求書.pdf.exe」のように二重拡張子にしたり、アイコンをPDFに偽装したりして、実行ファイルであることを隠します。
- T1204.003: Malicious Image(悪意のあるイメージ):
- ISOファイルや仮想ディスク(VHD)ファイルをマウントさせ、その中にあるショートカットを実行させます。近年のメールフィルターを回避するために多用されます。
3. 攻撃の流れ
攻撃は技術よりも「物語(シナリオ)」が重要になります。
- シナリオの準備: 「緊急の支払い依頼」「アカウント停止の警告」「荷物の再配達」など、ユーザーが思わずクリックしてしまう内容を作成します。
- 配布: 大量送信メール(スパム)や、特定の人物を狙ったスピアフィッシングで届けます。
- ユーザーの操作: ユーザーが「コンテンツの有効化」をクリックしたり、圧縮ファイルのパスワードを入力して中身を実行したりします。
- 感染完了: ユーザーの権限でマルウェアが起動し、バックドアの設置やデータの暗号化が始まります。
4. 防御・対策
「人間」を標的にしているため、技術的対策と意識改革の両面が必要です。
- セキュリティ意識向上トレーニング (SA&T): 模擬フィッシングメールを定期的に実施し、不審なリンクやファイルを見分ける能力を養います。
- 添付ファイルの制限: 実行ファイル(.exe, .scr, .jsなど)をメールサーバー側でブロックします。また、マクロを含むOffice文書の実行をデフォルトで禁止します。
- SmartScreen / 危険サイトのブロック: ブラウザやOSの機能で、既知の悪意あるURLへのアクセスを遮断します。
- 拡張子の表示設定: Windowsの設定で「登録されている拡張子は表示しない」をオフにし、ファイルの種類を正しく認識できるようにします。
5. 重要ポイント
- 「最後の壁」はユーザー: どんなに高価なセキュリティ製品を導入していても、ユーザーが「許可」や「実行」を押してしまえば、攻撃は成功してしまいます。
- コンテキストの巧妙化: 最近では、実際の取引の返信(メールスレッドの乗っ取り)に擬態してファイルを送りつけるなど、プロでも見破るのが難しい手口が増えています。
6. 関連する代表的な事例
- Emotet: Word文書の「コンテンツの有効化」ボタンをユーザーに押させることで、爆発的に感染を広げました。
- BadRabbit: 偽のAdobe Flash Playerのアップデート通知を表示し、ユーザー自身にインストーラーを実行させる手法(ドライブバイダウンロードの変種)を採りました。
- LNKファイル攻撃: ショートカットファイル(.lnk)を「書類」に見せかけて実行させ、背後でPowerShellを動かす手口が現在非常に流行しています。
実務上のアドバイス
インシデントログを調査する際、親プロセスが outlook.exe や browser.exe であり、その子が cmd.exe や不明な実行ファイルである場合、この T1204 が発生したことを示す決定的な証拠となります。
分析
この攻撃手法を利用する脅威アクター
関連する CVE
攻撃手法 – 脅威アクター Graph
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