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T1514 - Elevated Execution with Prompt

概要

Adversaries may leverage the AuthorizationExecuteWithPrivileges API to escalate privileges by prompting the user for credentials.(Citation: AppleDocs AuthorizationExecuteWithPrivileges) The purpose of this API is to give application developers an easy way to perform operations with root privileges, such as for application installation or updating. This API does not validate that the program requesting root privileges comes from a reputable source or has been maliciously modified. Although this API is deprecated, it still fully functions in the latest releases of macOS. When calling this API, the user will be prompted to enter their credentials but no checks on the origin or integrity of the program are made. The program calling the API may also load world writable files which can be modified to perform malicious behavior with elevated privileges.

Adversaries may abuse AuthorizationExecuteWithPrivileges to obtain root privileges in order to install malicious software on victims and install persistence mechanisms.(Citation: Death by 1000 installers; it's all broken!)(Citation: Carbon Black Shlayer Feb 2019)(Citation: OSX Coldroot RAT) This technique may be combined with Masquerading to trick the user into granting escalated privileges to malicious code.(Citation: Death by 1000 installers; it's all broken!)(Citation: Carbon Black Shlayer Feb 2019) This technique has also been shown to work by modifying legitimate programs present on the machine that make use of this API.(Citation: Death by 1000 installers; it's all broken!)

管理者によるコメント

T1514は「Elevated Execution with Prompt(プロンプトを伴う昇格実行)」として定義される、主にmacOS環境を標的にした非常に巧妙な「特権昇格(Privilege Escalation)」のテクニックです。

攻撃者がmacOSの正規のAPIを悪用し、「ユーザーに対して偽の、あるいは紛らわしいパスワード入力プロンプト(認証画面)を表示させ、ユーザー自身の手で管理者パスワードを入力させてroot(最高権限)を合法的に強奪する」ソーシャルエンジニアリングと技術を融合させた手法です。

1. 概要(攻撃者は何を実現できるのか?)

この手法で攻撃者は、「macOSの強固なセキュリティの壁(SIPやサンドボックスなど)を突破し、ユーザーを騙してシステム内のすべての制御権(root)を明け渡させること」を実現します。

2. 攻撃の仕組み(悪用されるAPI)

macOSには、開発者がアプリケーションのインストールやアップデートなどの高リスクな処理を行うために、一時的にroot特権を取得するための正規のAPIである「AuthorizationExecuteWithPrivileges」が用意されています(現在は非推奨ですが、互換性のために機能し続けています)。

このAPIが呼び出されると、OSは背後で /usr/libexec/security_authtrampoline というプログラムを起動し、画面に「変更を許可するにはパスワードを入力してください」という標準の認証プロンプトを表示します。

攻撃者はこのAPIを悪用します。OS側は「要求元が本物の開発者か、あるいは悪意あるマルウェアか」のプログラムの整合性チェックを行わないため、ユーザーがパスワードを入力した時点で、マルウェアに対して無条件でroot権限が与えられてしまいます。

3. 攻撃の流れ

一般に、アドウェアや偽のAdobe Flash Playerアップデートなどを装ったマルウェア(例: Shlayer)キャンペーンで頻出する流れです。

  1. 初期侵入(ダウンロード):
    ユーザーはブラウザで偽の警告画面(「Flash Playerを更新してください」など)に騙され、マルウェアが仕込まれたインストーラー(.dmgファイル)をダウンロードして実行してしまいます。

  2. マスカレード(擬態):
    インストーラーは正規のAdobe製品などのアイコンやデザインに完全に偽装(T1036)されており、ユーザーに不信感を抱かせません。

  3. プロンプトの誘発(トリガー):
    インストーラーの内部スクリプトが AuthorizationExecuteWithPrivileges APIを呼び出します。これにより、macOS標準の本物のシステム認証ダイアログが画面にポップアップします。

  4. ユーザーによるパスワード入力:
    ユーザーは「正規のアップデートに必要な手順だ」と思い込み、自身のユーザー名と管理者パスワードを入力して「OK」を押します。

  5. 最高権限の奪取と感染(目的達成):
    パスワードが承認された瞬間、背後でマルウェアの本体ペイロードが root権限で実行 されます。攻撃者はこの権限を用いて、Gatekeeper(実行制限機能)をバイパスし、システムのディープな場所にバックドアを埋め込みます。

4. 防御・対策

人間の警戒心と、OSレベルでの実行制限の組み合わせが防衛の鍵となります。

5. 関連する主なCWE

6. 関連する代表的なマルウェア・事例

macOSを標的にしたアドウェアやスパイウェアの歴史において、最も成功した(最も多くの被害を出した)手口の核心として知られています。

実務上のアドバイス

macOSのエンドポイントログを調査する際、一般の一般ユーザー権限で動作しているプロセスツリーの直下、あるいはシェルスクリプトから、突如として /usr/libexec/security_authtrampoline がスポーンし、その直後に特権権限のシェルが動いているログを発見した場合、ユーザーが騙されてパスワードを入力させられたことを示しています。

このプロンプトが発生した「親プロセス」がどのアプリケーションであるかを特定することが、侵入経路(ベクター)を解明するブレイクスルーとなります。

分析

この攻撃手法を利用する脅威アクター

この攻撃手法を利用する脅威アクターは登録されていません。

関連する CVE

この攻撃手法に関連する CVE は登録されていません。

攻撃手法 – 脅威アクター Graph


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